ありがとう、むすび。

2018/11/12

ハムスター日記

久々のブログの内容が悲しい内容で申し訳ないのですが、むすびが最後まで僕と妻の事を考えて尽くしてくれた事を、自分のためにも記述をしたくて残します。


太平洋時間11月12日(月)午後7時18分、むすびが息を引き取りました。

むすびはびーんと共に、僕らが一番最初に保健所から引き取ったハムスターでした。小さいケージにびーんと『兄弟だから』と入れられて、2匹ともストレスの限界だったと思います。僕らが引き取った時も同じケージで世話をする様に言われましたが、本人たちは全くそれを望んでいませんでした。むすびは強く優しい子で、びーんがちょっかいを出すまでは絶対に手を出さない、兄貴肌の子でした。

むすびの様子が特におかしくなり始めたのは、2018年の4月ごろでした。少し転ぶ回数が多くなった気がしたのです。そして、6月になると本格的に後ろ足を引きずる様になり、いつもお世話になっている獣医さんに助けを求めました。ハムスターやエキゾチックの専門獣医がいない上、日本の様に設備も揃ってないため、やはり原因は特定できず、適切な処置は施してもらえませんでした。それから、ほぼ半年もの間、病気は進行し続け、どんどん動かせる部位が少なくなっていきました。しかし、当の本人は沢山の床ずれができても、手まで動かなくなっても、よく食べ、よく噛み、よく寝て頑張ってくれました。


今日(12日)はお休みだったのですが、朝から仕事関係の用事があり、出掛なくてはならず、午後3時ごろに帰ってきました。この数ヶ月前からむすびは自分でご飯も食べれず、水も飲めない状態だったので、毎日、妻と交代で1〜2時間おきに飲み物を飲ませ、ご飯を与えていました。ですから、今日みたいに長時間家を空けることは不安でしたが、帰宅し、いつも通りのむすびを見た時は一安心しました。

帰宅直後、おしっこで汚れたキッチンペーパーを替え、ご飯と飲み物を与えました。1時間後に妻がまた食べ物を与えに行くと、呼吸音が少しおかしく、体温も下がってしまっていました。とりあえず、今夜を乗り切って欲しく、願わくば、今週の土曜日の1年目記念日まで持ちこたえてくれたらと藁にもすがる思いで温め続けました。

数時間温め続け、むすびの体温が少し戻り安心したので、気晴らしにゲームを始めると、途中で妻が「むすびが目を開けたよ!今日はずっと目を閉じてたのに!すごい私の事を見てくれてる!早くゲームをやめておいで!ぱぱのこと待ってるよ!」と教えてくれ、大喜びでカメラを片手に駆け寄って行きました。目を開けたと同時に元気におしっこもしたみたいで「回復したんだ!」と喜んでいたのですが、それは、最後に僕たちを見るために目を開けてくれたみたいでした。そして、優しいむすびはちゃんと僕が駆け寄るまで待ってくれていたのです。僕が近寄り写真を撮り、撫でるとすぐに、手足をバタつかせ最後に天へと駆け上がるかの様に走り旅立ちました。

最後に僕を見つめてくれるむすび
どんなに辛い状態になっても、絶対に諦めないで生きたむすび。
下手な介護でも、しっかり受け止めてお世話をさせてくれたむすび。
前日まで元気に妻の手を噛んで「僕は元気だよ!」と教えてくれたむすび。
今日、僕らが帰ってくるまで気丈に待っていてくれたむすび。
旅立つ前に目を開けて僕らの事を探してくれたむすび。
僕が駆け寄るまで必死に待っていてくれたむすび。

最初の飼い主に劣悪環境で飼育され、最終的に捨てられて、人間を憎んだり恨んだりしても当たり前なのに、常に前向きに生きてくれ、いつも僕らの事を考えてくれたむすび。

本当に僕らにはもったいないくらい優しい子でした。

最後の彼の行動が安楽死を選ばず世話をし続けた僕らの行動を肯定してくれた気がします。

ありがとう。また、お空で沢山駆け回れてると嬉しいな。