ロボロフスキーハムスターと暮らして。

2021/02/26

ハムスターの生態 ハムスター日記 飼育情報

 ロボロフスキーといえばどの飼育書も口を揃えて『臆病で懐きづらく観賞用。ただし、多頭飼いは比較的しやすい』と書かれています。実際にロボロフスキーハムスターと暮らしたことがある人は、この表現に違和感を感じる人も少なくないんじゃないかなぁ?と思っています。

  今回、ロボロフスキーハムスターとの生活も3匹目になり、更に、現在は初めてロボが2匹と暮らしているのですが、少ないながら3匹と暮らして来て、彼らについて感じたことなどをころぱぱ視点で綴っていきます。

ロボロフスキーの魅力


 ロボロフスキーの最大の魅力は、とにかくかわいいところです。キャンベルハムスターももちろんとてもかわいいのですが、彼らとは違うかわいらしさがあるのです。例えば、キャンベルの子たちは物分かりがよく、手を差し出すと乗って来てくれたり、こちらの融通を利かせてくれるような子たちで、お利口さんタイプ。逆にロボロフスキーは自分のやりたいことを貫くわんぱく・わがままタイプな気がします。だけど、その我が道を貫くわがままっぷりが愛おしくてしょうがないのです。あんな小さい体いっぱいに個性が詰まってると思うと堪りません。そんなマイペースなロボが気まぐれに手に乗って来たり、手にまとわりついて来た時に彼らのかわいさはさらに倍増されます。
 もう1つの魅力は何と言ってもノーマルの子たちのあの麻呂眉だと思います。僕はあの眉毛が好きでたまらないのです。最近増えて来ている違うカラーの子たちも可愛いですが、やはり、ロボロフスキーの麻呂眉はかわいさ格別だと思います。
この立派な麻呂眉

ロボロフスキーは臆病なの?


 僕はロボロフスキーは一般的に言われているほど臆病ではないと思います。動きがとても速いせいでそう見えるかもしれませんが、警戒心があるだけで、別に怖がっているとは思いません。例えば、保健所から来たうちの歴代ロボロフスキー組も、最初こそ新しい環境で警戒心は強かったと思いますが、僕らとの生活に慣れるにつれて、あまり動じなくなりました。今では寝てると思って静かにトフィーのケージを眺めてると、思いも寄らぬところからクリクリした目でこっそり人間組を観察していたりして、それに気付いた僕らが逆に『ギョッ』とさせられてしまうくらいです(笑)もちろん、こちらが唐突な動きなどをすると驚いてしまいますが、ゆっくり手をケージ内に入れると寄って来ますし、トフィーなんて回し車を洗った後に設置していると、まとわりついてくるほどです。
 さらに、ルルに関しては保健所から引き取る時すら警戒心はなく、手で掬ってみると、そのまま寝てしまうような子で、逆に肝が据わっている感じがしました(笑)
ぱぱを見張り中

ロボロフスキーは懐かない?


 ブリーダーさんから引き取った子や自家繁殖で生まれた子は小さい頃から人慣れしている子が多いため、ここではペットショップや保護されたロボロフスキーを前提に書いていきます。

 うちではどの種類のハムスターでも『懐かせよう』と言うよりは、自分たちとの生活に『慣れてくれる』ように接しています。今のところ、うちに来てくれたロボロフスキーはみんな普通に僕らに馴れてくれてある程度のスキンシップをとることもできます。スキンシップの度合いが他のハムスターとは違うかもしれませんが、それはしょうがないことだと思いますし、同種であっても性格によって違ってくると思っています。ただ、そう理解していても、ぷりんと暮らし始めた時は当初はキャンベルの様にすぐに手に乗ってくれたりしてくれない距離感に寂しくも感じました。そんな、ぷりんも半年ほどで自ら手に乗りナデナデをせがんでくるようになり、更に撫でてあげると手の中で目を瞑って寝るようにもなりました。

手の中大好きなぷりん
 3匹の中で警戒心がすごく強かったトフィーも、まだ自分から手に乗ることは殆どしませんが、先述の通り手にまとわりついたり、僕の手を二本指でケージ内を歩かせてハムスターのふりをしてみると、たまにじゃれて来たりします。欲求がある時は僕らがケージの側に来ると、一生懸命壁をコシコシして伝えて来たりもします。逆にルルみたいに最初から僕らの存在に動じない子もいます。まだ自分から手に乗ってくれるほど仲良くなるには、時間がかかりそうですが、ゆっくりと彼女のペースで仲良くなれたらそれでいいと思っています。

ロボロフスキーの実際の性格


 彼らの性格はとりあえず好奇心旺盛だと思います。常にアンテナを張り巡らせ、何か面白いことはないかを探している様子をよく見ます。その好奇心を抑えられないからか、今まで気づかなかった場所があると気づいたら、もうそこを探求しに行かなくては気が済まないみたいです。わんぱくで、相手にして欲しい時は、ケージ内で軽い掃除などの作業してる手に甘かみなどをして、じゃれる感じでちょっかいを出して来ることもあります。
 観察力は鋭く、近視と言われるハムスターですが、ロボに関しては実は遠いところの方もよく見えてるのかもと思うこともしばしばあります。例えば、すぐ目の前にあるおやつには気づかなかったりしますが、僕が部屋の入り口(ケージからは2mほど離れている)に来るとすぐに気づきアピールしたり、こちらの様子をじっと見ていることがよくあります。
 自分のこだわりもとことん貫く子たちで、彼らが頑張ってることを手助けしたりすると抗議をして来ます。例えば、トフィーがどうしてもフライングソーサーの台座の下にもぐりたくて床材を頑張って掘っているから、こっそりと少しだけ浮かせて入りやすいようにしてあげると、『手伝うな』と言わんばかりに一旦動きを止めてこちらを見てきます。台座を戻すとすぐにまた掘り出しますが、少しでも手伝うと同じことの繰り返しです。その一生懸命さがまた愛らしいのですが。
わんぱく少年、自分の限界に挑戦中

ロボロフスキーと暮らす上での難点


 ずばり、難点は爪切りです。

 ぷりんほど僕らに馴れている場合は親指と人差し指で脇の下から持ち上げると大人しくしてくれて、そのまま爪切りができたのですが、トフィーは両手で包み込むと大人しくしてくれるものの、そこから爪切りには辿りつかず、現在試行錯誤の最中です。フライングソーサーのおかげなのか、木のお家をよく引っ掻いてるからか、たまに短くなってる時もあるのですが、すぐに気になる長さまで伸びてしまいます。キャンベルでも難しい子たちはいましたが、ロボロフスキーはもっと難しいと痛感しています。
 ちなみに現在、コロナの影響で動物病院の規制があり、トフィーと一緒に病院に入ることができないので、病院に頼むのも躊躇して、自分たちで方法を見つけよう頑張っています。
まだ爪切りとは無縁のルル
 もう1つの難点は何と言ってもあのスピード。もし、まだ馴れていない子の脱走など起きた場合は見つけて捕まえるのが本当に大変そうです。かく言う我が家でも、妻が1人でケージの掃除中に、別荘からトフィーが逃げてしまったことが一度ありました。別荘の壁を越えれたら家に帰れると思っていたのに、急に知らない世界に出てしまい、トフィー自身が戸惑っていて、回し車などの洗い物を終えて戻って来た妻の方を見て、『たしゅけて』と言わんばかりに、妻のスリッパの上でじっと待っていたらしいです(笑)今だから笑い話ですが、本当に大ごとにならなくてよかったです。

おわりに


 この記事で少しでも彼らの印象が変わりロボロフスキーも『観賞用』ではなく適度な距離をつかめば他のハムスターと同じように仲良くなれることが伝わったら幸いです。結局はどのハムスターと暮らすにしても、その子たち一人一人の性格と向き合い、尊重してあげなくてはいけないので、それほど他の種類の子たちとは違うわけではないと思いますが、やはり、スキンシップを取れるまでの時間がかかる子が多いのは否めないかもしれません。ただ、もし出会い運命を感じてしまったのであれば、彼らのかわいさをたくさん堪能してください。